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BIOINFORMATICS(生命情報科学)は生命科学と情報科学の融合分野の1つで、DNAやRNA、タンパク質の構造などの、生命がもっている
「情報といえるもの」
を情報科学や統計学などのアルゴリズム(最適なやりかた、算出方法)を用いて分析することで生命について説き明かしていく学問です。
種間や群れや、固体の生命情報の記憶や伝達や、表現についての原理を研究し、生命現象を追求する新しい観点からの科学と考えています。
“現在の生命情報科学”との大きな違いは「生命情報」の概念です。
私の言う生命情報とは「生命現象・生命活動」に影響を及ぼす全ての情報なのです。
“現在の生命情報科学”の様にDNAやRNAも含まれますが、絶えず変化する体内外の環境情報(体外の情報は、他生物による攻撃や体内侵入、五感から入ってくる音響、画像、臭いなどの、免疫情報など)も含まれます。
情報を感受し、それを刺激として受け止め、生体の反応につながっていく情報が生命情報であると言う考え方です。
例を挙げるとすれば、
蚊取り線香の臭い情報はヒトも蚊も感じますが、ヒトにとっては刺激ではありません、ですが蚊にとっては致命的な刺激です。
また、馬耳東風、猫に小判などという言葉があります。これは情報を刺激として受け入れない好例です。
このように、同じ情報で生物種や同種でも個々体により、さらに個体の生理状態などにより刺激としての受け止め方が変わるのです。
全ての生物にとって最も強い情報は、生命の維持を脅かす情報で、生きるためのエネルギー確保と生命の危機にかかわるエネルギー以外の体内外の環境情報です。
刺激が即生体反応を引き起こす場合もあります。
一方、刺激を長期にわたって記憶する場合もあります。
例えば、免疫やワクチンで、異物(病原体など)の体内侵入を記憶し、再度の異物混入に対して素早く対応します。
生命情報科学上、重要な生命現象は「刺激の記憶」と「刺激の細胞間伝達」と考えています。
しかし現在、記憶のメカニズムに関する科学的な解明が立ち遅れています。
20世紀中ごろ以降、多くの研究者が記憶にかかわる化学物質・記憶媒体(特定の生体高分子化合物:タンパク質)があるのではと考え、探求を続けました。
しかし、現在に至るまで特定の生体高分子化合物は発見されていません。
このころ、体内のタンパク質は分解され新しいタンパク質に変換されて刷新を繰り返し、体組成の平衝を保つという動的平衡の研究が進みました。
たとえ特定の記憶タンパク質があったとしても、この物質が分解されてしまい、どのような仕組みで新しい記憶タンパク質に引き継がれるか、皆目想定することさえも出来ないと考えられました。
そして多くの研究者は、
「記憶タンパク質の探求は、画期的な動的平衡」
という科学的な成果をかえりみない、盲目的な研究であったと考えるようになりました。
これにかわって、個々の構成要素が入れ替わり続けても、全体として情報を保てるような、分子より上位の構造(例えば、脳の神経細胞ネットワーク)が記憶を保持しているという考え方が中心となってきました。
脳の神経細胞は、シナプスをのばしあって電気的連絡をとりあい、大きなネットワークを構築しています。
こうして、記憶とはある特別な体験にさいして、脳の神経細胞ネットワークの中をかけめぐった電気信号の流路のパターンが保持されることであると考えられるようになりました。
脳神経細胞をもたない動物、植物、細菌も、ウィルスも記憶能力を持っています。
インフルエンザウィルスが、抗ウィルス剤タミフルの働きに対抗し、「抗タミフルインフルエンザ」が出現しています。
ウィルスがタミフルの薬効を記憶しなければ、この変異は起こらないと考えられます。
脳神経細胞をもたない生物の記憶の仕組みについては、まだ解明されていないのです。
脳神経系をもつ生物ともたない生物の記憶の基本原理は同一であり、記憶媒体は細胞内水ではないかと考えるようになりました。
そのころ「生物と水」に関する書物を出版する機会があり、名大の山下昭次博士の知乙をえました。
山下博士は、開花時期をプログラミングしている細胞内水の研究および人工細胞内水(通称、パイウォーター、2価・3価鉄塩を超微量含む水)の研究で多くの成果をあげています。
細胞内水は、開花以外に多くの生命現象に深くかかわりあっていることが分かってきました。
私も、人工細胞内水を使用した実験研究に参加しました。
人工細胞内水も明らかに多くの生命現象、例えば成長促進などに影響を及ぼすことが分かりました。
とくに、人工細胞内水に光や温度の生命情報を記憶させ、それを使用した生物実験研究では、生命現象が大きな影響を受けると注目されました。
音響や画像を記憶し再現する技術は、日進月歩の進化を続けています。
しかしながら、光や温度以外の免疫や病原性等の生命情報を記憶し、再現できる装置の研究は見当たりません。
1993年、これらの生命情報を記憶する磁気装置の開発に挑戦しました。
この挑戦に力づけられたのは、M.ファラデイやP.ゼーマンの画期的な研究です。
19世紀中ごろ、M.ファラデイは、磁石の磁極Nと磁極Sの間に原子を置くと、原子エネルギー順位に変化が起こり、スペクトル線が分裂することを発見しました。
1996年、Pゼーマンは、磁場中での原子の振る舞いについてのM.ファラデイの論文をみて研究をすすめ、スペクトル線がさらに多くの線に分裂することを確認し、「ゼーマン効果」と名付けました。
NMR(核磁気共鳴)やESP(電子スピン共鳴)は、有機物の構造を決める有効な測定手段ですが、物質の磁気的性質の一つゼーマン効果が利用されています。
1994年、磁石AのN極と磁石BのS極が対立でき、2個の磁石を分離することもできる装置を開発しました。
続いて、記憶媒体として人工細胞内水の他に、人工細胞内水を塗布した皮膜、メモリーシート(当初は音響・画像記憶用に磁気テープ、現在は和紙)および人口細胞内水をつかったセラミックスを開発しました。
1995年、デバイスの2極間に意図する生命情報発信体(検体)をおき、そのS極寄りに人工細胞内水を置いて、人工細胞内水の機能を高めるさまざまな検証生物実験研究をおこないました。
また、デバイスの2極間に検体をおき、そのS極よりにメモリーシートを置き、その後検体を取り除いたうえで人工細胞内水をおき、この処置済み人工細胞内水を使った検証生物実験をおこないました。
これらの実験研究で、人工細胞内水およびメモリーシートに、成長促進などの生命情報が転写されていることを見極めました。
さらに、友人の要望があり、1996年デバイスの2極間にヒトの疾病患者(筋ジストロフィー、若年性リューマチ、および痛風)をおき、そのS極寄りにメモリーシートをおき、その後患部をデバイスから離した上で、患部にデバイスの外磁場を当てることによる効果の有無について研究を行いました。
結果は想定外のQOL改善が見られました。
1980年ごろから、エビ養殖事業が世界的に拡大、それに伴いビブリオ菌(vivriopenaeicida)感染症がまん延しました。
続いて更なる強病原性のバキュロ・ウィルスが発生し、世界のエビ養殖事業が壊滅的な被害を受け、国際的な対策研究が進められました。
この有力な対策は、エビの免疫賦活にかかわる研究です。
このウィルスは幼エビに環境感染し、即発症、数日で死亡に追い込みます。
感染エビは食欲が急減し、免疫賦活薬の摂取ができないという問題も抱えています。
1996年、公的研究資金供与を受け、さらにエビの疫学研究の第一人者高橋幸則先生(前川関水産大学校教授、現在名誉教授、以下教授という)の協力を得て、バキュロ・ウィルス対策研究に参加しました。
エビの免疫賦活剤を投与し、貧食能が600%程高まったことを確認、このエビの体液を検体としました。
デバイスのN極寄りに検体を、S極寄りに人工細胞水を数秒間置いた。
この人工細胞内水を含む飼育水(試験区)と、通常飼育水(対象区)で異物混入の健全エビの貧食能について調査しました。
その結果、免疫賦活剤を投与した貧食能とほぼ同等の590%に達しました
さらに、上記デバイスのN極寄りに検体、S極寄りにメモリーシートを数秒間おきました。
その後検体を取り外して、かわりにメモリーシートをおき、S極寄りに人工細胞水をおきました。
この人工細胞内水を含む飼育水(試験区)のエビの貧食能は、実験前と同等の賦活がみられました。
この実験から、免疫が賦活した体液の情報が人工細胞内水に、メモリーシートに、さらにメモリーシートから人工細胞内水に情報が転写記憶されていることが確認されました。
デバイスのN、S間内磁場と外磁場が、ビブリオ菌の増殖という生命現象に与える影響について実験研究を行いました。
デバイスのN極よりにビブリオ菌をおき、内磁場と外磁場にメモリーシートをおいた処置を行いました。
この2種のメモリーシートを個々にデバイスにセットし、外磁場周辺にビブリオ菌を植え付けた26個の寒天培地配置し、コロニー形成の状態観察しました。
対照区として、メモリーシートをセットしない外磁場での栽培および磁場から隔離した場での栽培を数回行いました。
この両者ともにビブリオ菌形成の場による様相はほぼ同様でした。
しかし、a、bともにコロニー形成数は外磁場の位置により大きく変化し、対照区と比べコロニー形成を増幅している場とコロニー形成がほとんど皆無の場が見られました。
そして、aとbのコロニー形成の様相がほぼ逆転していることが注目されました。
このコロニー形成が皆無の場を「反転場」と名付けました。
ビブリオ菌はテラヘルツ波帯の電磁波を発信しています。
このれらの検体をデバイスにセットすると、ゼーマン効果により検体から発信するテラヘルツ波帯が分離される。
これは、検体のもつ諸性質が分離される。生体がもつ諸性質は正と拮抗するもので、これが生物の平衡機能です。
例えば、ビブリオ菌の増殖性と増殖制御性の拮抗する性質をもつ固有のテラヘルツ波が、デバイス周辺機場に現れます。
このうち特に増殖制御性が強く現れた場が反転場であると考えています。
また、反転場が発信する情報を反転情報と呼んでいます。
この実験から、コロニー形成の様相は磁場の影響を受けたのではなく、ビブリオ菌が発信する情報をメモリーシートが記憶し、このメモリーシートがビブリオ菌の情報を発信してコロニー形成に影響を及ぼしたものと考えられます。
健全エビに免疫賦活剤を適正投与(投与率、投与期間など)すると、病原体などの異物侵入に対し異物の貧食能が約600%程急増するという研究があります(高橋博士)。
この免疫賦活化したエビの体液を採取しました。
デバイスに、これを検体としてセットし、メモリーシートもセットしました。
あらためて、デバイスににこの処置済みメモリーシートをセットし、つづいて人工細胞内水をセットしました。
この人工細胞内水を飼育水として健全エビを飼育し、貧食能の変化の様相についての調査しました。
その結果、実験開始7日後に、後適正な免疫賦活剤投与の賦活効果に準ずる貧食能の向上が見られました。
強制感染エビに対する生命情報転写処置の実験研究を行いました。
免疫賦活情報を転写した人工細胞内水を環境水として、バキュロ・ウイルスを強制感染処置を行ったエビを10日間飼育した結果、生残率は20%ほどでした。
また、飼育水をバキュロ・ウイルスの増殖を制御する反転場で対照区の免疫賦活情報処置を行った飼育実験でも、生残率は20%程でした。
対照区の生残率は3~5日間で2~5%であり、有意な差が見られました。
さらに、免疫賦活情報と増殖制御の2情報を転写した飼育水を使った強制感染エビの生残率は70~85%に達しました。
免疫賦活とバキュロ・ウイルス増殖制御の2情報を転写した人工細胞内水を使ってセラミックスを作成しました。
このセラミックスで処理した飼育水は実験3に準ずる成果が得られました。
この技術開発により、大量の水の情報転写が可能になりました。
これらの実験研究から、デバイス、メモリーシート、人工細胞内水およびセラミックス は明らかに生命情報を記憶していることが明らかになりました。
1996~98年の上記実験の成果をもとに、1999~20年に国内外数箇所のエビ養殖場で実験を行い、実用化の可能性を確認しました。
デバイス、メモリーシートや人工細胞内水等を使ったデバイス対物処置をBIO-IT処置と呼ぶことしました。
上述の実験における生命情報の伝達の推移を整理してみましょう。
生命情報発信体→メモリーシート→人工細胞内水→セラミックス→通常飼育水(ここまでは非生命体)→エビの表体細胞→体内の必要な細胞・組織です。
セラミックスは1000°C以上の高温で焼成しますが、情報は伝達されています。
体外の情報を感受した細胞の生体内伝達について、1960年、ドイツの物理学者ハーバード・フレーリヒは
「細胞はテラヘルツ波からミリ波の波長帯(テラヘルツ波帯)で共鳴しており、生命活動にとって重要な役割を果たしている」
という仮説を提唱しました。
現在、すべての生体は情報を発信しており、それはテラヘルツ波帯の電磁波であることが明らかになっています。
細胞同士はテラヘルツ波で交信しており、互いに生命情報の伝達を行っており、その媒体となるのが細胞内水であることが確認されています。
情報発信体であるビブリオ菌も免疫賦活したエビの体液も、それぞれがテラヘルツ波を統合した状態で発信しています。
これらの検体をデバイスにセットすると、ゼーマン効果により、統合テラヘルツ波を分離するのです。
この分離されたテラヘルツ波がメモリーシートに、次いで人工細胞内水からセラミックスに、次に水道水に、次に飼育水に伝達され、エビの体表細胞から必要な細胞・組織にまで伝達されたのです。
この事実は、ハーバード・フレーリヒの仮説が生物学的に検証されたものと考えています。
1996年、東京生命科学研究所(1994年設立)で始まった筋ジストロフィー、若年性リューマチおよび通風の患者に対するデバイス照射は、患部が発信する情報の反転情報の照射であったと考えています。
エビの実験研究に並行して、家族、親族および特定希望者の多様な疾病に対するBIO-IT処置の研究を続けました。
また、化学物質が発信する情報の反転に関する研究も行いました。
1997年、酪農学園大学獣医生化学教室の協力得て、ラットを使い肝ガン発ガン物質2-アセチルアミノフルオレン(2-AAF)の発ガン性発信情報の反転機能の有無と程度を調べる実験を行いました。
結果は対照区に比べ実験区の発ガン率は少なく、有意な差が得られました。
1998~99年、同大学獣医毒性教室の協力を得て、ゼブラフィッシュの胚を使い成長に従い発生するダイオキシ(TCDD)の催奇性制御の実験を行いました。
その結果、対照区に比べダイオキシン(1.0ppb)の反転処理飼育水で飼育したゼブラフィッシュの奇形の程度に差が見られ、毒性を制御していることが分かりました。
2006年、任意団体BI0-IT研究会を発足、2008年には東京都知事認可のNP O法人BIO-IT研究開発機構を設立しました。
この組織を中心に、農産、畜産、水産、水産養殖、ペット、食品加工、医療など広範な部門が抱える諸問題に対するBIO-IT処置による技術改善研究を鋭意集中して行っています。
これらのすべての部門は生物がかかわりあっており、生命を脅かす要因問題が大半です。
この不健全性の対処は反転BI0 -IT処置です。
現在、健全性(ヒトの健康)とはなにか、反転BIO-IT処置の本質は何かついて、次のような見解をもっています。
1. 健康とは身体に異常がない状態です。栄養上問題がなくても体の内外の環境は絶えず変化しています。この変化に適切に対応できなければ異常状態になります。しかし、異常が起こっても早急に正常に戻せる状態であれば健康です。
2.体内の異常は生体内の情報伝達システムであるa神経系、b内分泌系、c免疫系の乱れです。
3.現代医学では、これらの乱れを引き起こし発病する原因が明らかではない場合が多いのです。この病因が不明であって、BIO-IT技術は血液、異常細胞・組織、患部などから異常状態を見極めることが出来ます。
4.BIO-IT処置は異常状態を正常な健全状態に取り戻す働きを賦活します。BIO-IT処置は生命体が持っている生体恒常性(平衡機能)に賦活します。