今、あらためて想うこと
~抗ウイルス新兵器開発・夢~
2021/2/28
市 村 武 美
Contents
コロナウイルス (SARS― COV-2)は変異を続けています。変異株(英国VOC-202012/01、南アフリカ501Y.V2、ブラジル 501Y.V3)は感染・伝ぱん性の増加や抗原性などの変化がみられます。変異種は海外で猛威を振るっています。日本にも変異種が伝ぱんし、欧米などの二の舞いをみる可能性が高 まっています。
日本の第3波は非常事態宣言が功奏し、感染拡大を押さえようとしています。この第3波はウイルス自体が活性の強化を起こしたものではありません。 しかし、非常事態をゆるめれば感染拡大の再開、変異種の暴発による第4波の到来が懸念されます。先ずは、第3波の押さえ込み、「一時的な収束」を維持し、医療体制の修復が急務です。この収束が次への対策出発点です。収束を長引かせたとしても、世界中のウイルス活動が一斉に鈍化する「 終息」につなげることは期待できません。
mRNAワクチンと言う武器がどれだけ最終的な収束に寄与するのでしょうか。世界の感染者は1.1億人弱です。パンデミックがさらに増幅し、同じ年月日の命日となる多数の方が現れる状態になって、最終的な収束になるのでしょうか。今、流行拡大阻止策の主流はワクチンと国家間の交流制御です。ワクチンは中国、 ロシアのワクチン戦略や先進国の囲い込み、量産体制、変異のよるワクチンの効能低減等など様々な問題を抱えています。
人類を標的にしたウイルス類の総攻撃が始まり、新型コロナウイルスはそのはしりと認識しましょう。新型コロナ以上の強病原性の新興ウイルスの出現 、ヒト型化に向かうインフルエンザウイルス (H5N1亜型、H7N9亜型)等 などが陸続しています。 コロナ禍は人命だけでな く、社会経済システムさらに自由民主主義の存在まで脅かしています。新型コロナに勝てなければ、人類の未来は暗雲 にさらされた現状から脱却できません。勝つ見込みのない、戦であることを心に深 く刻み込め、新 ワクチン以外にウイルスと正面切って闘う武器の開発が切望されているのです。人類が直面した有史以来最大の危機です。
1992年、第2の人生のライフワークを生命情報科学研究にかける決心をしました。細菌やウイルスなどの病原体の構造や組織を画像記憶することはできますが、その性質を記憶する技術はありません。しかし、ヒトは病原体の病原性を記憶し、抗体をつくります。病原性を記憶することができれば、疾病対策の研究に寄与するという発想です。
この発想をもとに研究を続けて、1997年、エビの体内侵入したバキュロウイルスによる死亡を制御する実験に初めて成功しました。 このウイルスはエビ類を襲う強病原性をもっています。このウイルスによる致命的な弊害対策を目指 した実験研究です。作成した装置はN極とS極が対立する2個の永久磁石です。記憶媒体は映画用のフイルム(現在は和紙使用)に人工細胞内水を塗布乾燥したもの(メモリーシー ト、MSという)です。磁極と磁極の間に原子をおくと原子がもっている性質 (スペク トル線 )が分裂するという原理の応用です。
作成した装置にビプリオ菌をセットすると、装置の外磁場に菌の増殖を制御する場があることを発 見しました。これを受けてバキュロウイルスとMSをセットしました。ウイルスを取り除きMSだけにし、増殖制御場で人工細胞内水をセ ッ トしま した。 この水を含む海水をつくり、この処理水で重度感染のエビを飼育しました。この増殖制御場を「反転場」と名付けています。この記憶転写伝達のプロセスは、①ウイルス発信情報→②MS→③人工細胞内水→飼育海水→エビ→ ウイルスです。化学薬剤を一切使用しない情報処理だけで、このウイルスによる死亡制御に成功したのです。重度感染実験では、無処理区の生き残りは率は3日後にほぼ壊滅しましたが、反転処理の試験区は80%に 達しました。
その後、室内実験から、国内外のエビ養殖場で反転情報処理の実験を3年間行い、実用化の可能性 を確認しました。この海水処理には、反転情報処理のセラ ミックスを開発しました。諸実験の経過 などは拙著「 BSE・ 凶悪ウイル スに勝つ:2006年6月」を参照下さい。
その後、急速な世界的終息が起こりました。資金調達が不能とな り、協力研究者の現れず、このウイルスの制御研究は続けられませんでした。
2007年 、都立病院でHIV感染で加療中の2名に反転処理人工細胞内水の投与の服用を行う機会をえました。MS処理には本人血液1滴を使用しました。両名とも体内のウイルス数増殖、CD4値の激減、日和見病、抗HIV薬の副作用などにより歩行も困難な状態でした。服用開始2カ月後にはCD4値 、ウイルス数通とも改善、通常生活に戻りました。服用は朝ター滴 (0.072ml)です。両名の血液検査 など詳細なデータを保有 しています。現在1名は加療中で、 ウイルス数50以下、CD4値はほぼ正常です。その後、タイとケニアでエイズ重症者に対する処置を行い、成果をあげましたが諸事情によ
り中断しました(拙著「 ウイルスに勝つ:2021年、11月」を参照下さい)。
単純ヘルペスウイルスとヒトパピュローマウイルス (イボ)については私自身、家族親族をはじめとして、弊NPO法人会員の多くの事例があります。すべて完治していますが、医師立ち会いではな く、証拠もありません。この他に、季節イ ンフルエンザウイルス感染予防やC型感染対処などがあ ります。
ウイルスなど病原体の反転処理済みの人工細胞内水を「BIO-IT WATER」と名付けています。 この服用による情報伝達以外に、磁気装置による体面照射があります。本人の血液および患部表面から作成したMSを使うものです。重症の場合、 この併用処置を施します。これらの処置をBIO-IT処置と呼んでいます。服用水には残留磁気がありませんし、磁気装置による照射後の体内も同様です。
反転情報の本質はウイルスなどの病菌が発信する分離スペクトルであり、テラヘルツ波帯の電磁波 と推察しています。 ウイルスの種 ごとに特定固有の周波数があると考えていますが未測定です。 なぜ反転情報照射が瞬間的ともいえる急速な生体反応を引き起こすのでしょうか。マクロな観点か らこの仕組みは、新型コロナウイルスが次のように示唆していると考えています。
ウイルスの終息現象があります。さらに、新型コロナウイルスには多くの無症状者がおり、重症化することがあります。このことは、ウイルスの活性・ 不活性にウイルス自身がからんでおり、 ウイルスの遺伝子・ゲノムの活動によると推察 しています。これを傍証する再生医療にかかわる研究があります。多能性幹細胞を経ずに遺伝子を体内に直接誘導 (プログラミング)して再生する技術です。
2019年1月、九州大学の中島教授らは 、マウスをつかいミクログリアに変質した脳神経細胞に「 ニューロD1」という遺伝子を導入すると神経細胞になり、脳からの信号を伝えたと報じました。
一方、2013年、事故によりけい髄不全損による両手指や締の運動機能不全となった方のBIO-IT処置による再生事例があります。事故1年後にこの処置を行 ったところ、急速に機能が改善し、2カ月後 にはほぼ正常状態にまで回復しました。BIO-IT処置は遺伝子ニューロD1と同じように損傷部のミクログリアを神経細胞に変えたと推察されます。このプロセスはミクログリアの初期化による再生 と推察しています。この他に、種子のBIO-IT処置による真冬雪中のアサガオ開花やイネの抗塩性獲得などの実験研究があ ります。
BIO-IT処置により、体内に侵入したウイルスの活動に影響を及ぼすと推察されます。 この処置のね らいは重症者の人命保全、突然起こる重症化の制御です。また、次のねらいはサイ トカイン・ス トームの制御 、後遺症の制御と修復なども、人工細胞内水の大きな特性に一つである平衡機能による緩和も期待しています。これらのねらいがどの程度期待できるのかは不明ですが、現状をかえりみて早急に適用を推進すべきと考えています。
新しい療法の実用化は薬機法などによる治験が不可欠です。BIO-IT WATETRには有害な化学物質は含まれていません(2009/9、IPS一 MS法による定性定量分析 )。 2009/3、 赤外分光分析では情報転写による水の変化はありません。といっても、BIO-IT処置が遺伝子の影響を及ぼすことから、今後、情報の副反応については慎重に追求すべきと考えています。
人体へのBIO-IT処置は本人の意志によるもので、NPO法人BIO-IT研究開発機構の会員に限定しています。これらの実績をもとに、実用化に必要な治験の実施策についての原案をもっています (2021年 、著書参照 )。治験の実行に際しては専門家との協議をもとに推進します。
BIO-IT WATETRを使って、意図する情報を鉱物、繊維、木材、プラスチックなどに転写伝達することができます。しかも、伝達された情報は長時間は維持します。新型コロナウイルスの反転情報処理をしたBIO-IT WATERを意図する物品に散布すると、表面に情報が伝達され長時間維持します。 この有効性が確認されれば、散布により室内空間、医療施設、マスク防御服や日常的に物品などの表面消毒に使用できます。
東京オ リンピック開催のコロナ禍が影響しています。BIO-lT WATERの服用と散布の成果は短期間で判定できます。この実用化についての可能性を確認し具体策を推進します。 これを受けて、必要な資材を製造することができます。会場内の全員がマスク無しの身近な夢です。また、化学的な副反応のない「 ITワクチン」開発 も視野にいれています。新型コロナウイルスの活性状態、表面突起物が発信する正情報投与に人体は感受するのでしょうか。
エビの自然免疫賦活実験、鉄の黒染めにかかわる脱窒菌の活性実験やヒトについても多様な正情報を感受して反応する研究があります。BIO-IT WATERを感受する情報投与量 (情報量)のしきい値(Threshold)の 解明や他の無害異物 と組み合わせた投与などの追求です。抗体産生が確認されれば、各種変異ウイルスを含めた複合ワクチンの開発に挑みます。
健康を阻害する要因や阻害した状態の反転情報の体内投与は想定外の生体反応を起こします。脳疾患による脳指令の伝達急速修復はシグナル伝達ではなくテラヘルツ波伝達と推察しています。機能修復が細胞・組織再生が後につづきます。先天性の網膜色素変性症や筋ジストロフィーの修復も同様です。喪失した組織器官を再生するiPS細胞技術に及びべくもありませんが、B10-IT技 術は衰退 した組織の再生に寄与する夢を抱いています。遠隔治療は遠い夢です。
おわりに
物質のもつ性質を分離し、性質を記憶伝達し、農畜産、水産養殖、食品加工や医療など等に適用できる研究はまだ緒に就いたばかりです。とくに生来の典型的な生体防御の免疫機能に、病原体の反転情報投与による新しい防御機能が加わる重複作用は健康修復を加速するものと期待されます。今、急ぐべきは新型コロナウイルスの暴走阻止、生命を守ることです。
お読み頂き有り難うございました。BIO-IT処置の適用化促進に全力を注ぎましょう。
以上