NPO法人 BIO-IT研究開発機構
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第93回 BIO-ITの理論と実際〜記憶とアルツハイマー病〜

〜記憶とアルツハイマー病〜

2023/7/30
BIO-IT研究開発機構
市 村 武 美

I. 脳神経系を持たない下等生物の記憶、体内水か?

病原性バクテリアは合成抗菌剤や抗生物質に拮抗して多くの耐性菌が生まれています。ウイルスも薬剤耐性を獲得しています。バクテリアもウイルスも種族の存続をかけた戦いに正面から挑んでいるのです。

例えば、抗インフルエンザ薬開発とウイルスの薬剤耐性獲得の熾烈な争いが続いています。ゾフルーザはインフルエンザウイルス特有の酵素であるキャッブ依存性エンドネクレアーゼの活性を阻害し、ウイルスのmRNA合成を阻害する新薬で2018/3に登場しました。しかし、2019/1、早くもこの新薬を服用した4名の季節インフルから耐性ウイルスが検出されています。この戦いは、ウイルスはこの新薬の機能(酵素)を感受し、記憶することから始まると考えられます。

20世紀なかごろの研究者は、下等動物の体内に何らかの記憶物質が体内に存在していると考え、1950年代から研究が進められています。この記憶物質探求に、1960年代半ば以降、多くの研究者により、下等動物のプラナリアからマウスやラットといった高等哺乳動物実験動物として研究するという混乱期へ突入しました。しかし、いまだに記憶物質は見つかっていません。一方、記憶については脳記憶システムの研究に傾注し、記憶物質は幻の物質となり記憶となり衰退しました。

1996/6出版の拙著、「BSE・凶悪ウイルスに勝つ」では、脳記憶を下等生物の記憶の原理は同一であろうと書きました。爾来、記憶について関心を持ち続けています。

2022/9/6、下等生物の記憶のメカニズム探究にかかわる実験を行いました(第90回BIO-IT理論と実際参照)。この実験の概要は独自開発の機能水(人工体内水) : これまでは人工細胞内水と称していました)が他の物質への伝達記憶に関する実験です。人工体内水をスライドグラスに一滴(0.2ml)落として広げ、即、水道水で洗浄、テッシュペーパーふき取り、人工体内水の物性の伝達を調べる研究です。人工体内水は通常水が持つ機能に新たな諸機能を付加した水です。この諸機能の一つがa.生体の運動機能の向上です。機能向上の評価は、7kgの重量物を小指の第1関節に懸けて吊り上げる力の体力感応です。

特記したいのは、

①人工体内水はその機能を瞬間的にスライドグラスに伝達しました。これは、人工体内水発信情報スライドグラスに伝達→脳に伝達→運動神経に指令という生命活動への影響です。
②この情報は脳に記憶されません。
③このスライドグラスの記憶は、10ヵ月後の2023/7現在、持続しています。
瞬間的記憶です
④このスライドグラスを浸した水道水にゼムクリップをセットし、酸化防止効果が確認されました。人工体内水の機能b.抗酸化を水道水に伝承し記憶されたのです。

《参考》

人工体内水は2価3価鉄塩を超微量含む水です。成分はH,O,Na,Mg,K、C1で、鉄は検出されません。飲料適の水です。
この水は通常水の機能をもっていますが、さらに多くの機能を加えもっています。例えば、エントロピー減少や平衡機能などで、詳しくは解明されていません。とくに注目されるのが、他の物質の機能を受理し、記憶し、発信することです。
他の物質の機能を人工体内水へ伝達するには磁気装置を使います。この処置でウイルスの機能を初めて伝達したのは1996年です。その後、多くの事例を蓄積しています。

《参考》

新型コロナウイルスのゲノムは1本鎖RNAからできています。このゲノムのRNAには約3万文字の塩基のならび構成されていて、mRNAとして機能します。このRNAには
「ウイルスゲノムを複製するための重合酵素]、「ウイルスがつくったタンパク質を切断して活性化するタンパク質切断酵素」、「ウイルスの殻の存在しているウイルスの感染性を決めるタンパク質」や「殻をつくるタンパク質」などが記載されています。

新型コロナウイルスとメモリーシート(MS)を磁気処置にセットし、ウイルスのゲノムを転写します。磁気処置の周辺磁場にはゲノムの分裂(細分化したスペクトル)が起こります。その後、ウイルスを取り除いて、磁気処置の反転場で人工体内水をセット転写し、これを数日服用するとウイルスの活動が停止しました(PCR陰性、2021/8、参照)この過程は、磁極間にウイルスゲノム→分裂→反転情報→MS記憶→人工体内水に伝達・記憶の服用→生体に伝達→ウイルス活性停止です。服用人工体内水のウイルスとの接触および服用体内水とウイルスの接触はまったくなく、物質間伝達方式は「磁気伝達でも、シグナル伝達でもない」のです。

原核生物は10倍以上もいるウイルスに襲われます。原核生物で発見された獲得免疫機構をCRISPR/Casシステムといい、細胞内に侵入したウイルスの遺伝子を酵素で切断分離するのです。この免疫機構の由来はあきらかになっていません。このシステムのうち、RNA依存性ヌクレアーゼとして発見されたCas9はゲノム編集を初めとするさまざまな新技術に応用され生命科学を一変させました。CRISPR/Casは体内磁石がかかわっているのでしょうか。それとも体内磁石なし拮抗方式なのであうか。

高等動物(ヒト)獲得免疫機構の体内磁石使用の有無についても、専門外のことであり教えを請いたい。すべての生物は生存にかかわる様々な攻撃や環境変化に必死に防御・逃避反応し、適応しています。地球生物の生体内には電場があり、磁場があります。また、地球は巨大な磁界もつ天体で、これらの反転場が存在します。命の危機がかかわる情報攻撃に対する拮抗体勢と、磁場との関係有無にかかわらず、拮抗体勢に体勢は持続継承されるはずでしょう。

健全な体内水に比べ人工体内水は開発途上で未熟な段階ですが、事物の正反情報が記憶できます。この事実から、ウイルスを含む下等生物の記憶物質体内水ではなかろうかと類推しています。

 

II. アルツハイマー病の新対処法

A. 新薬登場

認知症患者は60〜70%がアルツハイマーです。国際アルツハイマー病協会は、現在6千5百万人で2050年には1億5千万人に達すると報じています。初期症状は物忘れで、簡単なことができなくなる、問題を解決することが難しくなる、気性や人格が変化する、コミュニケーション時に問題が生じるなど通常生活に支障を起こします。

エーザイとバイオジェンが開発した新薬「レカネマブ」は認知機能の悪化を27%低下するとされています。また、新薬「ドナネマブ」の開発が米国で進められています。

アルツハイマー病はアミロイド斑点というタンパク質が海馬を萎縮し脳神経に変性を起こすとされています。しかし、アルツハイマー病は複雑なパズルの一つにすぎず、タウタンパク質の蓄積もかかわっているとされています。レカネマブの本体はメマンチンで、過剰な神経伝達物質グルタミン酸のN-メチルD-アシパラギン酸(NMDA)受容体に働きかけ、過剰なグルタミン酸による神経細胞の毒性を制御します。また、アミロイドタンパク質が変質するとミクログリアがシナプスを貪食するなどの研究がありますが、脳機能は複雑で詳しい研究が進められています。

《参考》

脳は1000億個以上の神経細胞(ニューロン)とその10倍以上のグリア細胞が占めています。グリア細胞の10〜15%がミクログリア細胞で、中枢の神経系の免疫担当です。レカネマブは高額薬で370万円/人/年の高額薬で、保険適用が検討されています。

 

B. BIO-IT処方の未来

アルツハイマー病は、脳の体内外環境信号の授受と脳発信の情報が正常に伝達されない疾病です。その結果、①運動機能の瞬間的な賦活事例が起こり、この処置を継続することにより、さらに②日常生活に支障がないほどに回復した8事例があります。

これまでに、内因性疾病、先天性や外傷などによる多様な伝達障害にかかわる多くの疾病会員に対するBIO-IT処置を行っています。

医師診断の処置事例 : 詳細は割愛

筋肉ジストロフィー(1996)、スモン病(1998)、統合失調症(2003)、認知症(2012)、筋肉ジストロフィー(2012と2013の2事例)、脊髄不全損、事故1年後(2013)、緑内障(2015、多数事例)網膜色素変性症(2016〜2事例)、脳梗塞(2016)、網膜動脈閉鎖症(2017)その他医師立ち会いなしの神経障害多数。

①の瞬間的な賦活はヒトに見られるシグナル伝達の改善ではなく、テラヘルツ波伝達であろうと考えています。

《参考》

シグナル伝達 : 体内外環境中には刺激となる何らかの形の生化学的情報(生化学的シグナル)があり、これが他の刺激を誘導することで次々次々と伝達します。この伝達方式は内分泌型、傍分泌型、自己分泌型細胞接触型、神経型(シナブス型)があります。また、②のBIO-IT処置を続けることで起こる機能回復は幹細胞幹細胞の賦活賦活であろうと推察しています。

《参考》

幹細胞 : 新生児の幹細胞を1とすると、80歳代では1/200に低下します。

以上の機能賦活の実態と中枢神経系の修復については現代医学の常識外です。薬剤を一切使用しないBIO-IT情報処置のみの機能賦活です。機能賦活には、該当組織の再生が不可欠と言う常識なのです。この常識をもとにiPS細胞技術による該当組織の移植し研究が重視されています。また、生体内ダイレクトリプログラミングによる該当組織の賦活研究が注目されています

《参考》

ダイレクトリプログラミング : iPS細胞などの多能性幹細胞を介さずに体細胞から目的とする細胞を作り移植する方法です。この行為を生体内で操作する方法が生体内ダイレクトリプログラミングです。さらにBIO-IT処置は情報投与だけで行うリプログラミングです。BIO-IT技術を進展させ、再生医療に参画する日が近いことを切願しています。

なお、レカネマブの370万円に比べ、BIO-IT WATERは八万円(年/人)で、副作用反作用の心配がありません。アルツハイマー病の新対処法にも「情報薬投与・リプログラミング」の参画を夢見ています。

以上

BIO-IT技術開発者


理事長の市村武美です。

1957年東北大学院農学研究科博士課程修了、農水省研究機関勤務、マルハニチロ(株)(旧大洋漁業)主管研究員、沖縄海洋博アクアポリス館長を経て、「生命と水」の研究に専心。「人工生命水」を開発、つづいて独創的な『BIO-IT:生命情報伝達記憶技術』を確立。

薬剤を使わず免疫力を強化し、一方では、ウイルスなど病原体の働きを制御することに成功。

その理論と実証研究をまとめた「BSE・凶悪ウイルスに勝つ」を出版、分子生物学から電子・量子生物学への進展切り口として関係学会に大きな反響を呼んだ。

現在、感染症諸難病の予防治療や安全安心無農薬無添加食品生産などの研究に挑戦。BIO-ITは特許第 4183800 号。

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